「舌尖百味、一汁一飯」という言葉には、中国の五千年の歴史が詰まっています。八大料理、炒め物、揚げ物、煮物には、中国の豊かで多彩な人生の味が込められています。食事は、故郷への思いを引き起こすものであり、また、中国の生活の知恵と文明を細部にわたって表現しています。伝統食文化は、中国の伝統文化の独特な一部として、味によって自然、生命、歴史に関する深い思考をつなぎ合わせています。NetEase Gamesは、食文化が中国の精神を継承し、中国文化を広める上で重要な役割を果たしていることに注目しています。当社のゲーム『一夢江湖』、『逆水寒』、『忘川風華録』、『新チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』などには、伝統的な美食要素を数多く取り入れ、中国の食文化の魅力を多面的に表現し、新しい時代の中国の食文化を宣伝することに努めています。
一、祝祭日の食文化の紹介
中華民族の食文化に関する習慣は、祝祭日の催し物やそこで出される典型的な食べ物によく表れています。中国人にとって、お祭りや食べ物は切っても切り離せません。それぞれのお祭りの食べ物には豊かな民俗文化が凝縮されています。また、食べ物を贈り、分け合い、味わうことで、人々は交流したり伝えたりすることができます。千差万別のお祭りの食文化には、中国人の人々と社会、人と自然の関係を結びつける際の知恵が含まれているのです。
NetEase Gamesは常に中国の民俗伝統と文化の特徴を継承し、さまざまなゲームプレイ設計を通じて、伝統的な祝日にイベントを開催し、プレイヤーに伝統的な祝日の食習慣を楽しく遊んでもらい、食習慣の裏にある歴史文化の記憶を伝えています。2022年の中秋節には、『エギーパーティ』に新しいモード「グルメファクトリー」を実装しました。このゲームではプレイヤーは仲間と協力して、注文に応じて三種類の月餅を作り、笑い声と歓声の中で、伝統的な祝日の感覚を深めることができました。2023年の元宵節(小正月)には、「グルメファクトリー」の中に「ゲンショウガーデン」を実装し、元宵を作りました。ステージには古風な楼閣や流れる水を設置し、月明かりの中たくさんの孔明灯が飛ぶシーンを作りました。また、歳を重ねるごとに円満になるという縁起のよい、青花磁のさじに黒胡麻団子を一口分盛りつけた衣装元宵限定スキン「まる子」を実装し、プレイヤーに中国の食文化の奥深さを理解してもらいました。
『エギーパーティ』の「グルメファクトリー」
『エギーパーティ』の「まる子」ミステリーボックス
2022年の端午の節句に、ゲーム『忘川風華録』の中に「屈原」を登場させ、同時にイベント「端陽行舟記」を開始しました。このイベントは端午の節句の伝説を参考にしたもので、屈原が龍船に乗ってステージの川を下っていきます。プレイヤーは現れる妖怪を倒して食材と香粽を集め、ちまきをマップに配置して、妖怪との戦いを有利にします。端午の節句とは、戦国時代、有名な政治家で詩人の屈原が国のために命を落として汨羅江(べきら)に身を投げ、沿岸の住民は彼の運命を惜しみ、彼の気概を敬い、次々と米を川に投げ入れて、魚やエビが米だけを食べて屈原の体を食べないように願ったというお話です。その後、屈原は住民に夢の中で、川に投げ入れた米は実は川の蛟龍が食べてしまったので、ヨモギの葉で包んで五色の紐で縛れば蛟龍に食べられずにすむと語り、ちまきはこのようにして生まれたと言われています。このような方法で、プレイヤーに端午の節句の食文化の物語を示すだけでなく、プレイを通じて、その背後にある名士の気概と精神的価値観も伝えています。
『忘川風華録』「端陽行舟記」のイベント
二、千年のグルメを再現
中華民族の歴史は古く、中国人は「山辺の者は山に糧を求め,水辺の者は水を頼りに暮らしを立てる」という生存の知恵を持ち、長い月日の移り変わりと共に独自の食文化を築きました。しかし、長い歴史の発展と現代の食文化のグローバリゼーションに伴い、多くの伝統的な美食は姿を消し、地域の特色ある食文化も失われつつあります。一方、NetEase Gamesは古代の食に関する記録を最大限に活用し、ゲームの中でそれらの美食を再現し、実地調査を通じて、全国各地のさまざまな食文化を紹介しています。
中国の伝統的な菓子は4000年の歴史を持ち、小ぶりできめ細かいところまで中国文化の美意識と情緒が込められています。陳寅恪氏が「華夏民族の文化は、数千年の進化を経て、宋の時代に頂点に達した」と述べたように、宋の時代の菓子は種類が多く、工程が複雑で、中国の食文化に独特の繊細な味わいを添えています。NetEaseの武侠ゲーム『逆水寒』では、宋の時代の庶民の生活を再現し、細部にまでこだわり、ゲーム内に数多くのお菓子を再現しました。『宋史』を主な資料とし、『東京夢華録』、『夢梁録』、『武林旧事』など、宋の時代の人情を描いた随筆や雑記を参考にして制作された『逆水寒』には、書物に登場する蓮花パイ、重陽もち、桂花もちなどの伝統的な菓子を完全に再現しました。蓮花パイはとても薄くて、層をなして積み重なっています。蓮の芯にはあんずのあんが入っており、まるで湖畔に咲く赤い蓮のようです。このように、伝統的な菓子がもつ食用価値と鑑賞価値を余すところなく体現しました。桂花もちは小ぶりで、その上に柔らかな黄色の桂花が散らされており、古人が花を食材として用い、自然を敬い、物を大切にするという工夫を施していたことを示しています。
『逆水寒』の蓮華パイ
さらに、『逆水寒』ではゲームの日常的な遊び方の中に、マーボー豆腐、灯影牛肉、西湖醋魚、松鼠桂魚、東坡肘子、白斬鶏などの中華料理アイテムを設置しました。また一部のアイテムはマップを移動しながら探さなければなりません。例えば、杭州の名物料理である醬鴨(アヒルの醤油煮込み)は、プレイヤーが杭州のマップ上にある河坊街に行って探し、雲南の特色あるグルメである「耙肉餌絲」の場合は、大理のマップ上から探さなければなりません。プレイヤーはマップ上を歩き回って各地の山河の風景を楽しめるだけでなく、ゲーム内で各地のグルメを「味わう」ことで、中華文化の魅力を感じることができます。
『逆水寒』のグルメ
三、料理の道が情熱を再構築
中国の伝統的な調理方法には、炒める、煮る、煮込む、焼く、蒸す、揚げるなど、さまざまな方法がありますが、食材、材料、火加減、油温、味付けなど、さまざまな側面にもこだわり、味を調和させ、絶妙なバランスを追求しています。孔子がかつて「食は精を厭わず、膾は細を厭わず」と言ったように、料理の道には、食べ物に対する惜しみない愛情と生活への愛情、そして「和」への追求が含まれています。NetEase Gamesは伝統を大事にし、さまざまなゲームの中に料理モードを設計し、プレイヤーがゲームの中で料理の楽しさを体験できるようにし、若い世代が中華伝統食文化への愛情と情熱を持ってくれるように尽力しています。
NetEaseは、2022年のメーデーに国民的ゲーム『夢幻西遊』で「食肆迎来八方客(いらっしゃいませ)」をリリースしました。プレイヤーは長安城に行き、「労務天官」からアイテム「三界食肆」を受け取ると、自分の三界飲食店を開設し、美味しい料理を作ることができます。プレイヤーは「野菜を切る」、「漬ける」、「鍋に入れる」、「調理する」、「味付をする」などのさまざまな操作を行います。また、「煮込む」、「揚げる」、「煮る」、「蒸す」、「湯通しする」、「炒める」という6つの調理方法を使用し、「香鼓羊肉湯」、「蟹酿橙」、「鮮鲫銀絲膾」などのさまざまな料理を開発します。古風なファンタジーネットゲーム『新チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』には、同様に食材を入手し、分別し、調理する、「食神システム」が設定されています。プレイヤーは食肆の弟子になったあと、モンスターを倒したり、収集したりして食材を入手し、その後、料理の調理方法を自由に模索し、料理の道の複雑さと奥深さを体験します。
『夢幻西遊』の「三界食肆」モード
『新チャイニーズ・ゴースト・ストーリー』の食神システム
2020年、ゲーム『一夢江湖』では、中国料理協会とコラボし、「中華美食文化特別コラボ」イベントをリリースしました。『舌の上で味わう中国』第3シーズンのオープニングの料理マスターも努めた、中国料理協会名厨委員会の副秘書長である劉強氏をお招きし、プレイヤーに卓越した料理の技を披露し、ゲーム内でよく知られている武侠料理を実際に作っていただき、人々を驚嘆させました。同時に、ゲーム内で「料理チャレンジ」イベントも開始し、プレイヤーに料理の腕前を競い合っていただきました。多くのプレイヤーがゲームの中で調理の楽しさを体験したことをきっかけに、実際に料理をしてみたり、ゲームの中の料理を再現したりするなどして、中華伝統食文化の美しさを再発見しています。
『一夢江湖』x中国料理協会
中華伝統の食文化には、中華民族の歴史と精神文明が永く蓄積されており、全ての中国人にとって忘れられない味と祖国への思いがこもっています。どこへ行っても、祖国の味はいつも人々の心の奥底にある情熱と懐かしさを揺さぶります。時間に追われている現代社会では、ファストフードのお弁当が人々の食生活の主要部分となりつつあります。現在、伝統的な食文化をどのように継承し革新していくのか?という問題を考えることが、急務になっています。NetEase Gamesは、ゲームによってプラスの価値観を伝達し、ゲームを活用して伝統的な食文化を継承し発展させることを常に考え、若い世代の感情的記憶と身体的記憶を呼び起こし、若い世代が中華民族の伝統文化に対する認識を強めることを目指しています。